ゼロバランス測定によるハーメチックシール評価|気密性試験・非破壊評価

ハーメチックシールの気密性を評価する際、ゼロバランス測定は非破壊かつ定量的な評価手法です。
本ページでは、評価原理および測定手順を解説します。

ゼロバランス測定とは

ゼロバランス測定は、デバイスの封止内部と外部との圧力差による力の変化を利用して、ハーメチックシールの気密性を評価する方法です。

評価するデバイスには、圧力差によって変形するダイアフラムを設置しておきます。これを圧力を調整できるチャンバーに入れて、特定の圧力環境下に置き、内部圧力と外部圧力が釣り合う(=ゼロバランス状態)までの挙動を観測します。

ダイアフラムの変形は一般的には白色干渉計を用いた三次元測定で観測します。

** ハーメチックシール: パッケージ内部と外部を気密する封止構造のことを指します。
MEMSデバイスやセンサなどでは、湿気やガスの侵入を防ぐために不可欠な技術です。

評価原理

ハーメチックシールが完全であれば、

  • 外部圧力を変化させても、内部圧力はすぐには追従しない

ため、封止部には圧力差による力が発生します。

一方、リークが存在する場合、

  • 時間の経過とともに内部圧力が変化
  • 圧力差が減少し、力がゼロに近づく

という挙動を示します。

この力の変化量や時間依存性を測定することで、リークの有無や程度を評価します。

リークがない場合は、外部圧力を変化させながら、ダイアフラムの変形がフラットになる=外部と内部の圧力が一致する圧力を求めることで、デバイス内部の封止圧力を推測することができます。

装置に求められる要素

  • 圧力を可変制御できること
  • 測定対象面をチャンバーの上面に可能な限り近づけられる構造
  • 顕微鏡下で観察可能なコンパクトな構造
  • 白色干渉計で測定可能な光学的な構造

特徴

  • 真空チャンバー内のZステージをチャンバー外から調整可能
  • 真空状態で持ち運び可能な構造
  • 白色干渉計に収まるコンパクトな構造

ゼロバランス測定による評価

本手法は、MEMSデバイスや小型封止パッケージなど、微小リークの評価が求められる用途に適しています。

小片ウェハーから8インチウェハーまで、当社にて測定を代行するサービスも行っています。
ウェハーサイズに応じて使用するチャンバーが異なり、それに伴って使用可能な白色干渉計も変わります。

小片ウェハー用チャンバーには XYステージを内蔵可能で、ウェハー全面の測定が可能です。
ただし、ステージを内蔵したことによりチャンバーの高さが高くなりますので、使用可能な白色干渉計には制限があります。

大型ウェハー用チャンバーでは、測定可能な箇所はふたのガラス窓の位置に制限されます。
ガラス窓は複数設置されていますが、ご指定の測定箇所に合わせた専用ふたの製作も可能です。

評価対象や測定目的に応じて、最適な測定条件をご提案します。詳細はお気軽にお問い合わせください。

ヘテロ集積化における接合の技術情報については、

以下のページでまとめています。

まとめページを見る

お問い合わせはこちら

研究開発中のテーマや未公開内容を含むご相談については、
秘密保持契約(NDA)を前提とした対応が可能です。
初期検討段階の内容でも問題ありませんので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームへ
技術解説

前の記事

触覚センサ検査装置
技術解説

次の記事

高温センサ評価装置