ヘテロ集積化における接合技術|半導体・先端デバイスの集積化

半導体や先端デバイスの高性能化に伴い、異なる材料や機能を組み合わせるヘテロ集積化技術への関心が高まっています。
近年では、複数のチップを組み合わせてシステムを構成するチップレット化の流れも進み、実装・接合技術の重要性が一層増しています。

本ページでは、ヘテロ集積化における接合技術について、一般的な考え方や代表的な手法、これまでの対応事例を中心に紹介します。

※接合条件や解析内容は案件ごとに異なるため、詳細は個別にご相談ください。

モノリシック集積の限界

ヘテロ集積化が一般的になる前は、単一チップ上にすべての機能を形成するモノリシック集積が主流でした。
これは単純に、求められる性能に対して製造技術的にはまだまだ余力があり、高集積化することで高性能化と低コスト化とを両立できたためです。

しかし近年、微細化の物理限界により配線遅延・リーク電流・発熱が顕在化し、チップ大型化による歩留まり低下とコスト増大も深刻化してきました。同一平面上にすべてを集積化するモノリシック集積は限界に達しているといえます。

また統一材料、同一プロセスでまとめて製造するため、異種材料(光・パワー・圧電)を使用することが困難です。

これらの問題をまとめて解決するために近年注目されているのがヘテロ集積化技術です。

ヘテロ集積化とは何か(What is Heterogeneous Integration?)

ヘテロ集積化(Heterogeneous Integration)とは、異なる材料や機能を持つデバイスやチップを組み合わせ、一つのシステムとして統合する技術の総称です。

それぞれの機能部品(デバイス・チップ)は、得意とする材料および最適なプロセスで個別に製造し、最終段階で高密度に接合することで一つのデバイスとして統合されます。
このため、モノリシック集積では補助的であった接合技術(ボンディング技術)が、ヘテロ集積化においては中核技術となります。

近年はチップレット技術の発展によりヘテロ集積化が再び注目を集めていますが、MEMS分野においては、異種デバイスの接合・積層は以前から実用技術として広く用いられていました。センサ素子と信号処理回路、キャビティ構造、異種基板の接合などは、まさにヘテロ集積化の先行事例といえます。

接合・実装技術の種類

ウェハー接合(Wafer Bonding)

ウェハー接合は、ウェハー同士を接合することで高精度な位置合わせが可能な実装手法です。
特に、接合界面を連続的に形成できるため、ハーメチックシール(気密封止)を実現できる点が大きな特徴です。

ヘテロ集積化においては、異種材料ウェハーの集積や、封止と実装を同時に行うプロセスとして活用されます。

フリップチップ接合(Flip-Chip Bonding)

チップを反転させ、電極やバンプを介して基板や他チップに接合する方式です。
ウェハー接合とは異なり、大径のウェハーやPCB基板などに小片デバイスを接合するために使用します。

電気的接続と実装を同時に行える点が特徴で、チップレット実装を含む先端パッケージング分野でも広く用いられています。

ダイボンディング(Die Bonding)

個片化したチップを基板やキャリアに固定する実装手法です。
主に機械的固定や位置決めを目的とし、電気的接続は別工程で行われる場合が多いのが特徴です。

主に、試作したデバイスをセラミックパッケージやメタルCANパッケージに実装するときに使用されますが、ヘテロ集積化の試作段階で部分的に使用することもあります。

接合方法の選定で考慮される主なポイント

接合・実装方式の選定にあたっては、以下のような点を検討する必要があります。

  • 材料の組み合わせ
    接合対象となる材料の種類や特性により、適用可能な接合方式が異なります。
  • 温度条件・プロセス制約
    デバイスや後工程が許容できる温度範囲を考慮する必要があります。
  • 構造・寸法精度への要求
    アライメント精度や接合後の形状安定性が求められる場合があります。
  • 応力・歪みへの配慮
    接合によって生じる熱応力や機械的歪みが、デバイス特性に影響することがあります。
  • 封止性・信頼性の要求
    ハーメチックシールの要否や、長期信頼性への影響を考慮します。
  • 電気的・熱的特性
    電気接続や放熱性能が求められる場合、接合方式が重要な要素となります。
  • 評価・検証のしやすさ
    研究開発段階では、評価や再検討が行いやすい工程構成であることも重要です。

このように、ヘテロ集積化における接合技術は、材料構成やデバイス構造、要求性能によって最適解が大きく異なります。

特に、研究開発用途では使用可能な設備やプロセス条件が限られる場合も多いと思いますので、接合手法の選択が初期検討段階から重要となります。
目的に応じた接合プロセスの選定や評価でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。研究開発段階から実装検討まで、用途に応じた技術的サポートを行っています。

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